ロジスティクス・インサイト「インタビュー」

ブリヂストン物流株式会社
代表取締役社長
坂梨 明 氏

貴社が考える、物流子会社の使命とは

 「物流子会社」の使命は、「グループへの連結業績への貢献」と認識しています。
ブリヂストン物流は、本当に荷主に役立つ物流を提供する為、CSRを基盤に下記4つのキーワード(①「運ばない・置かない」②「組み合わせ・共同物流」③「多角化物流強化・海外事業への貢献」④「社内基盤強化:CSR、コンプライアンス、ガバナンス」)をベースに、品質・コストの優位性を実現し、グループ物流費の最適化・顧客価値の最大化を実現しています。

 グループ内外の物流事業でそれぞれ次の点を意識しております。
 グループ内物流事業は、物流品質とコスト競争力維持・強化を図り、物流会社の「個社売上・損益」に縛られず、全体最適の視野に立ったグループ物流費の最適化/削減の提案を行っています。

 グループ外物流事業では、グループの知名度・安定した荷量を背景とした、競争力ある物流調達力を活かしたビジネス拡大しています。それにより得たビジネスの広がりや、荷物の多様性を活用しグループ物流へ貢献しています。具体的には、①帰り便活用 ②閑散期の荷物確保 ③輸送回転数アップなどです。


今後の成長シナリオ

 担当するそれぞれの分野でブリヂストン物流の強みを生かして品質・コストでさらなる貢献をしていきます。

(1)国内タイヤ物流
 主力である国内タイヤ物流は、取扱いの大幅拡大は見込めませんが、物流動線の改善(「運ばない・置かない」、「組み合わせ・共同物流」)によるグループ物流費最適化の余地はまだまだ大きいと考えています。
特にドライバー不足など、物流環境の変化やインターネット取引増加や宅配便の発達などの物流高度化に対応するためには、タイヤ物流においても自動化やIT化などを駆使して新しいタイヤ物流の形を提案していかなければ生き残れないし、それこそが物流子会社の役割と考えます。これが最大の課題です。

(2)タイヤ以外のグループ国内物流
 タイヤ以外のグループ物流におけるブリヂストン物流の取扱いシェアはまだ半分以下で、今後十分に取り込む余地があります。タイヤと合わせてグループ一体となった物流の効率化を提案することによりグループに貢献していきます。

(3)グループ外物流
 物流コスト競争力・パッケージ提案力を活かし、5年間で3.3倍に成長するなど、グループ外物流事業の拡大を続けています。このようにグループ外物流事業で得たビジネスの広がりや荷物の多様性を活用し、グループ物流へ貢献しています。

グローバル戦略はありますでしょうか

 ブリヂストンは地域ごとに独立した事業の体制をとっており、我々は基本的に日本の物流を担当しているため、グローバルの物流全体を担当する立場にはありません。
 しかし、海外の品質や安全やコストと当社のレベルは圧倒的に違うため、展開すればグループ全体が強くなると思っています。ですから、そちらのほうを積極的にやっていこうと思っています。昨年タイヘ行き、我々の知見を水平展開する為のフィジビリティースタディーを実施し、その可能性の大きさを再認識しました。
すでに海外へ支援を実施しており、さらに推進する事で、グループの海外事業への貢献を目指していきます。

ダイバーシティーに対する考え、施策などはいかがでしょうか

 ブリヂストングループではCSRの一環として、ダイバーシティー(多様性の尊重)の考え方に基づき、様々な価値観や個性を持つ人々が「働きやすく、活躍できる」職場環境を提供することを目指しています。
ただし物流業界では3K職場、カン/コツ職場との認識が根強く、特に事業所現場での女性の活躍は相対的に少ないのが現状です。当社も同様で、現場の女性従業員は少なく、女性管理職はまだ1名(※2016/3/1付けで2名の予定)という男性社会となっています。
 しかし、物流業は景気の影響は受けるものの経済を支える基盤産業として長期安定的に仕事を提供し続けられる業界です。また好きな曜日や時間帯を選択して働けるチャンスの大きな職場でもあります。
条件のミスマッチにより就労機会を失っている主婦・高齢者にとってはマッチング度の高い業界であるにも関わらず、劣悪な職場環境や重労働が就労の障壁になっていると考えています。人の手による作業が多く、作業を機械化・自動化するということを考えてこなかったタイヤ物流は特に遅れています。
労働力確保という観点でも、ここを取り組んでいかなければこれからの物流での行き道がなくなっていきます。そのため当社は「荷役作業の軽労化・内製化」「おもてなし活動」を重点施策として取り組んでいます。

 また、職種によっては外国人でも十分に能力が発揮できる職場もあり、今後は外国人の活用にも取り組んでいきます。

 特に“出荷立ち会いや配車”などは業者の方やドライバーさんとのコミュニケーションが必要な仕事ですので、女性のほうが活躍できる可能性が高いです。究極的には自動化を進め、倉庫作業はすべて女性でオペレーションできるようになることが理想です。
さらには本社でも企画のできる管理職をどんどん育成し、女性視点から改善や新規事業の提案ができるようにしていきたく、そのための環境を整えていきます。


<導入された積込装置>
積込装置

以上



取材後記

 当社(船井総研ロジ)は全産業の物流子会社評価(コスト競争力・サービスレベル・オペレーション遂行力・物流ITノウハウ・外販営業力・改善実行力・財務体質等々)をサービスメニューの主力として取り組んでいます。
今回取材にお伺いしましたブリヂストン物流様は、その評価・診断プログラムにおいてハイレベルな得点を獲得しています。
 社長である坂梨様の物流に対する「熱い想い」とブリヂストングループに対する「自社の貢献」について、並々ならない努力と実行力を強く感じたことがとても印象的でした。

取材担当: 船井総研ロジ株式会社 取締役執行役員兼ライン統括本部長 赤峰誠司


ブリヂストン物流株式会社 様  ご紹介
会社概要
商号 ブリヂストン物流株式会社
URL http://www.bsb.co.jp/
創業 1995年7月1日
代表者 代表取締役 坂梨 明
資本金 4億円
株主 株式会社ブリヂストン 100%出資
年商 430億(2014年時点)
従業員数 1,051名(2014年12月時点)
事業内容 ブリヂストングループ、グループ外のお客様に関わる物流業務

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【発行日】

2016/3/7



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