継続こそ力なり 

当社取締役執行役員「赤峰誠司」が、ロジスティクス業界専門家として、
物流に関連するテーマで綴った渾身のメールマガジンです。
製造・卸・小売の物流ご担当者、物流事業者様など、物流に携わる人必見です。




メールマガジンに登録すると「継続こそ力なり」の掲載をお知らせ致します。
登録・配信停止・登録情報の変更を希望の方は上のボタンからクリックして登録してください。




配信日: 2014/07/28


第255回 変貌する物流戦略 その1 「日本型3PLの終焉!利益相反関係は、真のパートナーとは成り得ない」

執筆:赤峰 誠司

■昨今のドライバー不足は、社会問題として広く認識・共有されています。

一昨年から始まった国内トラック運賃の値上げは、今や留まる所を知らないレベルに
達しています。
トラック運賃値上げの理由として、大きく二つの要因があげられます。

■第一の要因は、今や社会問題化しているトラックドライバーの雇用確保問題です。

典型的な労働集約産業である物流業界は、トラックドライバーの労働力に支えられて
いると言っても過言ではありません。

トラックドライバーの就業者数は約123万人(2008年)。全産業の約2%を占めて
います。
トラック輸送業は、雇用総数の観点から見ても、内需産業の要となる基幹産業であり、
戦後の高度成長期を担ってきた労働市場でもあります。その労働市場の需給バランスが、
今や完全に狂い始めてきているのです。

最近では「新3K」(きけん・きつい・帰れない)という呼び名もあり、若者層の就業
対象から徐々に遠のく環境となってしまいました。職業の多様化も手伝い、新産業と
比較して魅力ある職場では無くなってしまったことも事実として受け止める必要があります。
ドライバー不足と賃金上昇、それに加えて人材採用・確保コストは、必然的に増加する
ことになります。

いくら荷物と仕事があっても、ドライバーがいないと運べないのです。
ドライバーを募集、雇用、教育するための費用は、下がり続けたトラック運賃を適正に
戻す(値上げ)しか捻出する術がないのが現実です。

■第二の要因は、運送事業者の収益力低下による経営悪化問題です。

競争激化による中小零細運送事業者の収益力の低下は、1990年前半のバブル崩壊後の
業者間における競争激化と、1990年後半から浸透してきた「日本型3PL」の急速な
発展が大きく影響しています。

「日本型3PL」と書き述べる理由は、欧米に由来する本来の3PL定義とは異なる
スキームで、日本の社会・産業構造を組み入れた形で進化した日本独自の3PLだからです。

その日本型3PLが発展・拡大する過程で、約6万社と言われる中小運送事業者の経営
実態が変化を余儀なくされることとなりました。
日本の運送事業者は、元来荷主企業と直取引が多かったにもかかわらず、大手物流会社
が展開する3PL事業者に元請(直取引)の地位を奪取されることとなったのです。

当然、中小運送事業者が事業継続を行ううえで、3PL事業者の配下(下請)として、
廉価な運賃であっても業務を継続するしか生き残りの道はありません。
そもそも元請(大手)運送会社の配下であった中小零細運送事業者は、二次三次下請け
として企業経営を継続することになります。

熾烈な3PL事業者や大手運送会社などの元請け競争により、元請け運賃が下がり、
それに連動して下請け運賃も下がることとなります。重ねてコンプライアンス重視の
社会現象により、拘束時間制限や運転時間制限が厳格に求められるようになりました。
更に、中東情勢の悪化により、原油価格も高騰し続けています。

「もうこのままでは耐えられない!」と悲鳴を上げたのが、日本の基幹輸送を支える中小
零細運送事業者だったのです。

・・・次回に続く。




「継続こそ力なり」一覧へ




-赤峰誠司-
3PLにおけるSLA(サービス・レベル・アグリーメント)の企画・設計導入に注力し、
荷主企業物流部門の利益創造活動を信念とする。
最近ではM&Aのアドバイザリー活動に引き合いが多く、物流企業M&Aや、
荷主物流部門のMBO(マネジメントバイアウト)に携わり、業界専門家としての
バリュエーション(企業価値評価)レポートを得意とする。


メールマガジンに登録すると「継続こそ力なり」の掲載をお知らせ致します。
登録希望の方は下のボタンからクリックして登録してください。


物流コスト削減 物流戦略策定 グローバル物流戦略 物流コンペ実行・成功支援 物流子会社診断・戦略構築
funai物流カレッジ 物流担当者のお悩み相談 資料請求
旬のテーマを掘り下げるロジスティクス・インサイト
物流用語 コファス


Pマーク

個人情報保護方針

個人情報の利用目的の公表について

ソーシャルメディアポリシー



物流に役立つ無料メールマガジン
物流情報を無料でダウンロード資料でお届け