第2回 3PLの財務体質

Pen Iconこの記事の執筆者

赤峰 誠司

船井総研ロジ株式会社 取締役 常務執行役員

運輸・倉庫等を営む全ての物流企業の勝ち残り戦略は、「3PL推進」と言っても過言ではないでしょうか。

自社資産の効率化や極大化は、物流業の王道ではありますが、顧客志向を最大限に受け止めて、既存インフラを度外視した保管・輸送ネットワークの構築こそ、「3PL事業者」の企業ポリシーとなります。

90年台初期に日本上陸したこの欧米概念は、当初大手物流企業の「元請化」推進として、一部の関係者のみが知るストラクチャーでした。

約10数年を経て、真の「3PL」が周知され中小企業にも可能な営業戦略と
して成長しました。

真の「3PL」とは、保管・付帯作業・輸配送・情報システムなどの基本メニューに加えて、「恒久的なkaizen(カイゼン/改善)」や「グローバル力」「ファイナンス力」などが、荷主企業に期待される新たな商品となります。

特に、『ファイナンス力』とは荷主企業がノンコア事業としてアウトソーシンしたロジスティクス全般を、資金面においても支えていくパワーです。

例えば、①物流センターの確保②情報システムの設計・開発・導入③荷主キャシュフローの支援などが上げられます。

パートナー企業への早期支払いや、現金決済など欧米ではこのファイナンス力を基本メニューとした3PL企業が存在します。

通常、翌々月15日払いの支払いサイトを、翌月5日や仕事完了日当日振込など、様々な決済方法を活用して原価を下げているのです。

来週はこれらファイナンス型3PLのスキームを事例としてご紹介します。

当メルマガで取り上げて欲しい内容や質問など、お気軽にメールして
ください。 赤峰 akamine@f-logi.com 

次回…「3PLの財務体質 事例編」

■今後当メルマガでテーマにしたい内容

・物流業界のM&A事情
・輸配送ネットワークの構築手法
・勝ち組物流部(荷主)のやるべき事
・物流部門のMBOは将来価値を創造できるか
・(荷主企業)ロジスティクスのプロフィット戦略
・製販物コミュニケーションが物流部を強くする

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赤峰 誠司

船井総研ロジ株式会社 取締役 常務執行役員

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