輸送経済新聞コラム

当社の取締役執行役員 赤峰誠司がロジスティクス業界専門家として、3PL企業の生き残り戦略をテーマに
「輸送経済新聞」へ綴った連載コラムです。

【物流塾】 3PL企業の生き残り戦略[9]
物流オペレーション “元気な現場”は高収支

2015年5月5日掲載

物流現場で入出荷業務や在庫管理業務、それらに関わる事務作業などの現場業務・運用を、総じて「物流オペレーション」と言う。大型の物流センターもあれば、小規模な倉庫や荷主企業の構内作業請負など、業務の種類は広範にわたる。
 物流企業にとって現場運営は、経営収支に直結する極めて重要な要素だ。月々の収支管理は当然、異常を早期発見するために日々管理を実践している企業も少なくない。
 毎年数多くの物流現場を見ている物流コンサルタントには、物流現場をひと回りして責任者へ数分間インタビューしただけで、その現場が“ポジティブ・オペレーション”なのか“ネガティブ・オペレーション”なのかを概ね見極めることが可能だ。
 “ポジティブ・オペレーション”とは、顧客から十分に満足され、拠点の収益が黒字の現場。“ネガティブ・オペレーション”は逆で、顧客からは不満足な委託先と評価され、収支も赤字。
 ポジティブ・オペレーションを実践する現場には明確な特徴が幾つかあるので、紹介したい。
 まず一つ目は、2S(整理・整頓)の浸透度。これはほぼ一目で分かる。倉庫周辺のゴミやトラックバースに置かれたパレットの管理状況などを見れば、荷主の新任担当者であっても良い現場かそうでない現場かの判断はつく。
 次に、事務所の来客対応。来客時の対応は、一瞬でその人の印象に大きな影響を及ぼす。物流業は物品ではなくサービスを提供する産業だ。来客を温かく迎える心構えができているか否か。自社の幹部には丁寧な対応をし、顧客を含めた来客にはぞんざいな扱いをする現場も少なくはない。
 そして三つ目に、現場の在り方。一言で説明するのは難しいが、主に前述の「2Sの浸透度」や「安全の確保」「働く人々の表情」「責任者の習熟度」「全体の雰囲気」などから成る。
 顧客評価が高い現場は、安全が確保され、笑顔があふれマナーも良く、誰がいつ訪問しても良い気分が味わえる。とにかく元気だ。このような現場は例外なく営業収支も良好な状態にある。
 物流現場を管理する上では、それぞれの企業や職場のルールや約束がある。先進的なIT(情報技術)を駆使したWMS(倉庫管理システム)や企業として設定しているKPI(重要業績評価指標)などだ。
 だが、本当に重要なのは、顧客満足度を高め、現場で働く人が職場(会社)仲間・仕事を好きになり、誇りと感謝の気持ちを持ち続けることではないだろうか。




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