輸送経済新聞コラム

当社の取締役執行役員 赤峰誠司がロジスティクス業界専門家として、3PL企業の生き残り戦略をテーマに
「輸送経済新聞」へ綴った連載コラムです。

【物流塾】 3PL企業の生き残り戦略[16]
中小物流企業の組織特性(2)地域密着型サービス

2015年8月18日掲載

 中小物流企業が3PL(サードパーティー・ロジスティクス)を展開するには、地域密着が欠かせない。中小物流企業の戦略は大手と同じ土俵に立たないこと。大手が展開する広域型の3PLを見習うのではなく、地域に密着し競争が起きない物流サービスを追及するべきだ。キーワードは、市場・サービス・特徴・持続・安定。
 ①市場は、「広く深く」では大手に勝てない。限定地域やニッチなサービスを深耕するべき。中小企業は特定顧客と深く付き合い、長く取引をする。今後も主要顧客を大切にする基本方針に変わりはない。
 ②サービスとは、中小企業が提供する3PLのメニュー。保管・荷役・輸送の3点セットだけでは、差別化は困難だ。大手が参入しない、もしくは参入できないようなプラスワンのサービス提供が肝となる。参入できないサービスと参入しないサービスでは意味が違う。
 例えば大手が、もともと高単価で手がけているサービスを廉価で提供する。大手は、利益率を落とさないよう参入しない。地元との連携や人脈を駆使した地域密着型サービスには、大手は参入できない。

持ち味を活かした戦略が重要
 ③特徴とは現場力のこと。複数拠点の管理は、数の分だけ管理に要する手間とコストが増える。一方、限定的な拠点運営は数少ないプロがいれば徹底的に磨くことができる。5S(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)は誰の目にも分かる。経営トップからマネジメント層、現場スタッフに至るまで一つの信条を持って統一できる。社是・社訓・信条などの浸透度は中小企業の方が高い。組織的に現場力向上に取り組み、実践し、日々保守できるのが強み。
 ④持続とは、顧客との取引が永続可能な仕掛けをつくること。現場力があっても、持続する仕掛けが根付いていないと、取引継続を妨げるリスクが残る。物流業界では、かつてないパラダイムシフトが起きている。この時代を生き抜くには、雇用・教育・成長の三つが有機的に連動しなくてはならない。定期的な雇用とステップアップを目指す教育、その先にある人材と企業の成長が一つの線で繋がってこそ、持続可能な仕掛けになる。
 ⑤安定は、これまでの①から④を漏らすことなく実践できる仕組み作り。広域ではなく地域密着・限定だからこそ安定マネジメントが具現化される。

(連載終わり)





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