輸送経済新聞コラム

当社の取締役執行役員 赤峰誠司がロジスティクス業界専門家として、3PL企業の生き残り戦略をテーマに「輸送経済新聞」へ綴った寄稿です。

【寄稿】 ホームページで荷主呼び込め
中小3PLの“生き残り術”

2015年9月29日掲載

 中小トラック企業の生き残り戦略に、荷主企業の「物流センター」請負事業がある。輸送業務だけで荷主との関係を持続することが難しくなり、物流企業は倉庫や物流センター請負へと業容拡大を図っている。荷主にとって、新規の物流センター開設は一大事。センターは荷主の顧客と商品をつなぐ重要な機能であり、業績を左右する最先端の営業機関でもある。

 物流機能をアウトソーシングする場合、どの企業に委託するかが成功の秘訣(ひけつ)だ。候補には、大手を中心に日本を代表する著名な物流企業が数多く存在する。
 上場企業であれば、会社概要やサービス・財務内容、取り組み事例など開示情報が多く、ホームページが充実しているため情報収集は容易だ。荷主は新規の委託先を探す場合、既存取引先か情報開示している物流企業へ声を掛ける。
 
 荷主から見た、委託先を決めるポイントを整理すると、①委託料金が市場価格の最下層レベル(自社が競争優位に行うため、ローコスト運営が必須)②荷主が扱う商品や同業との取り組み事例など、実績とノウハウを持っていること(失敗は許されない)③財務の健全性(継続的な取引が可能か判断するため)④地域のさまざまな情報を保有し、また適時入手可能であること(荷主は、物流取引だけでなく地域のマーケティングパートナーとして期待している)⑤自社と企業文化や経営理念が合致し親和性が高いこと―などだ。


荷主はネットで情報を収集

 荷主はこれら五項目を基本に物流委託先を選定するが、物流のアウトソーシングは実践してみないと実力を事前に測ることは難しい。そこで荷主はインターネットを中心に事前情報を入手する。入手するための媒体は、検索エンジン(Google/Yahoo!など)による企業ホームページの閲覧だ。
 いまやインターネットは、上手に活用することで数十人の営業マン以上の働きをする。直接会うことも容易でない企業と企業、人と人をつなぐ。中小トラック企業の大半はホームページを一応作成してはいるが、荷主に向けた自社の極めて強力な営業マンであるという認識が希薄だ。


世界から見られる会社案内

 インターネットは世界中の誰もが閲覧可能な会社案内。ホームページをしっかり作りこんでいる事業者には、ある日突然荷主から問い合わせが来る。と言うよりも、問い合わせが来る仕掛けや仕組みが必要だ。有益な宣伝ツールを疎かにしていると、会社規模や知名度がうんぬんする前の情報戦で負けることになる。
 少子高齢化が進み全産業で人手不足。戦略なくして生き残りは難しい。中小だからこそ、多くの営業マンを雇用・配置する以上の効果が望めるインターネットを重視すべきだ。企業ホームページは営業精鋭部隊と位置付け、全力を挙げ構築・展開しなくてはならない。

 大手にはできないローコスト運営や地域ネットワーク活用など、地場企業でも大手に対抗し得る活路はまだ存在する。だが、事前の情報戦で負けていては、いかに優れた企業でも声がかからない。プロのコンサルタントから見た中小企業の強みは、①ローコスト運営が可能②地域密着③専門特化④経営者との一体性⑤荷主を大事にする想いの強さ―などだ。
 これらを全て備えた中小トラック企業は数多く存在する。だが、荷主に伝わっているかと言えば「NO」だ。開発営業のできる営業マンを育てるには時間がかかる。人材を確保することもたやすくはない。中小企業は、大手以上にインターネットを活用した営業戦略を実践すべきだ。
 ホームページは荷主と物流企業をつなぐ精鋭の営業部隊だと十分認識してほしい。いかに自社の強みや存在価値をアピールするかが中小トラック企業に求められる最良の戦略だ。
 



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