船井総研ロジ女性コンサルタントによる取材レポート
「物流現場で活躍する女性」

ブリヂストン物流株式会社
西日本支社 事業管理課長 江頭 幸子 様

今回は、ブリヂストン物流株式会社 西日本支社 事業管理課長の江頭幸子様にお話を伺いました。
(オブザーバーとして経営企画部長の杉山 鋼児様が同席)

同社は全世界に誇るタイヤ業界のトップメーカーである、株式会社ブリヂストンの物流子会社であります。
江頭様は事業所の所長を経験され、2015年5月に西日本支社の事業管理課長に就任されました。


“出身地である久留米はブリヂストン発祥の地。是非、ブリヂストンで仕事がしたい!”
-江頭様のこれまでの経歴について教えてください

「久留米におりましたので、久留米はブリヂストン発祥の地ということもあり、“是非、ブリヂストンで仕事がしたい”という思いがありました。パソコンやシステム関連に興味がありましたので、大学卒業後、ブリヂストンのグループ会社であるシステム会社に新卒で入社しました。結婚を機に一旦退職しましたが、その後生活が落ち着いた時期に仕事を探していると、前職の上司より紹介いただいたのが、ブリヂストン物流でした。」

「ブリヂストン物流には、アルバイトとして入社しました。入社してからしばらくはブリヂストン製品を作る原材料の事業所を数箇所経験し、入社から10年以上経って初めてトラックやバスのタイヤを取扱う事業所に配属されたときに、事業所長になりました。」


“子供をしっかり育てて大学まで通わせる”
-アルバイトから正社員へステップアップされたきっかけは何でしょうか

「正社員になればお給料がアップしますし、子供が二人いるのでしっかり育てて大学まで通わせようと思っていましたので、正社員を目指していました。
しかし、当時はアルバイト入社から正社員になる仕組みが整備されていませんでしたので正社員になるのに7年半ほどかかりました。“男性は正社員になれるのに、女性はなかなかなれない”と当時の制度に対して誰彼かまわず、“おかしいです!”と話していました(笑)。
現在は制度が変わり、男女関係無く能力さえあればステップアップすることが可能です。」


“「おまえがなんばしきっとかー!」”
-初めての女性事業所長ということで、周囲の反応はいかがでしたか

朝の挨拶運動の様子(一番左が江頭様)
<写真>朝の挨拶運動の様子(一番左が江頭様)
「事業所長として配属された大刀洗事業所には13~14名の社員がおり、その中で女性は事業所長1人で事業所の方も戸惑っていたと思います。なんで大刀洗の事業所に女性事業所長が来たのかと思われていたでしょう。製品の知識が無いなか、女性初の事業所長で、最初は戸惑いがありましたが気にしていてもしょうがないと思うようにしました。失敗してもいい、上司が私のことを任命してくれたのだから、一生懸命やるだけだと思いました。」

「女性として、男性とどのように接したらいいのか悩みました。相手も戸惑っているな、私が話しかけても他の男性と話しているような本音を話しづらい部分があるな、と感じるときもありました。その場合は無理に話しをせずに、他の人を経由して“あの人、大丈夫かな”と確認してもらうなど、気を使っていました。それは女性に対しても同じです。基本は話好きなので、何かあればすぐに話すようにしていました。」

「事業所には私より10歳ほど年上の人もいましたので、そこに年下の女性上司が来て、いい思いはしなかったようです。“おまえがなんばしきっとかー!”と最初はいつも怒ったような感じだったのですが、私が“そうですよね、私は何もできないです。だから教えてください”と、私の一生懸命覚えたいという思いが伝わったようで、それからは私の一番の味方になってくださり、色々と協力していただきました。」


“何かで一番になろう”
-仕事上の成功談、嬉しかったことは何でしょうか

「私が女性事業所長として大刀洗事業所にいた時に、作業主任(現場監督者)の方から“一緒に何かで一番になろう”という話がでました。その頃ちょうど、社内で3Sコンテストが始まり、東西に分かれて横綱・大関・関脇といった番付で評価する制度ができました。何で一番になるか考えたとき、私は製品の知識はないが、掃除が好きなので、掃除だったら一番になれると思い、3S(整理、整頓、清掃)で一番を取れるように頑張ろうと決めました。

昨年の春に大刀洗事業所は横綱に番付されました。3Sへの取組みはどの事業所もすばらしく、大刀洗事業所の取組内容が飛びぬけていたわけではないですが、活動に対する努力や成果を認めていただきました。
事業所の方々から“所長が一番取るってゆっとちゃろー、だからしょうがなかたい”と掃除を一緒に頑張ってくれる人が出てきてくれたことが、とても嬉しかったです。」


“「ボールペンがなくなりました・・・」”
-逆に失敗談、苦労したことは何でしょうか

「原料事業所に配属されていたときのことです。原材料を練り合わせゴム材料を作る精錬という一番異物混入をしてはいけない工程でボールペンがなくなってしまいました。朝出社しましたら、委託業者様から“ボールペンがなくなりました”と言われ愕然。精錬工程の作業主任(現場監督者)の方に伝えたところ、“見つかるまで探せ!”と言われ、なくした人が動いた範囲を必死に探しました。

ゴムの中には入っていないと思うのですが、1%でもその可能性があるとまずいので、とにかく一生懸命探しました。見つからなくて、“なんてお詫びしたらいいのだろう”と考えながら、何度も何度も探し、もう最後だと思いながらまた同じ箇所を探しに行ったところ、無くしたボールペンを発見できました。

そのときまで、なくした事が分かる仕組みはあったのですが、なくならない仕組みはなかったんです。そこで、自分の甘さに気付きました。そんなに無くなるものではないし、という軽い気持ちがあったのです。大失敗したと思ったので、このトラブルをきっかけに無くならない仕組みを作りました。」


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