船井総研ロジ女性コンサルタントによる取材レポート
「物流現場で活躍する女性」

株式会社サンキューコーポレーション
取締役 センター長 水谷 まゆみ 様

“仕事を抱え込みすぎて休みが3ヶ月で1日だけ・・・”
-逆に失敗談、苦労したことは何でしょうか

「色々な仕事を全部自分ひとりで抱え込んでいた時期がありました。誰かに任せる・頼むほうが、時間がかかると思っていました。仕事を他人に頼んだら、それがきちんと出来ているかどうかチェックしなければならない、そうであれば全部自分でやったほうがよいという考えでいました。しかし、徐々に仕事が増え、休みが取れなくなってしまい、朝から晩まで仕事をして、しまいには休みが3ヶ月に1日程度しか取れませんでした。それではいけないと思い、できるだけスタッフに任せるように順次移行していきました。
今は私でなければできないこと、例えば料金の交渉やお客様への営業訪問等は私が担当しますが、センター業務における大部分はセンターのスタッフに任せています。」

「日々大変なことはありますが、できるだけ前向きに捉えるようにしています。また色々なお客様と商談させていただくなかで、お客様によっては“うちではなくて、他の倉庫もたくさん見た方がいいと思いますよ”とお伝えすることもあります。私たちが提供するサービスにマッチするお客様とお取引できればと思っておりますし、お客様にとってBestな選択をしていただくことが一番大切だと考えております。」


“この商品が自分の手元に届いたらどう思う?”
-女性ならではの”強み”はなんでしょうか

「スタッフの仕事ぶりを見ていると、検品作業は細かいですね。“よく気付いたね!”というような、ちょっとした凹みや傷がある商品を発見することが多いです。作業は丁寧ですし、スタッフも消費者の一人でもありますので、基本的に良品・不良品の判断基準は自分が消費者であることを想定して、迷ったときは“これが届いたらどう思う?受け取ったらどう思う?”という基準で判断するように伝えています。
丁寧に梱包したり、見た目をきれいに取扱っていたりするので、その点に関しては女性のほうが得意な人が多いと思います。」

「事務所のスタッフに関しては、お客様と相対で連絡を取っていますので、“お客様と仲良くしなさい”、“お客様ときちんとコミュニケーションを取りなさい”と伝えています。お客様とのメールのやり取りで仕事に全然関係ないことをやり取りしているときもありますね。お客様と頻繁に連絡を取っているのに、丁寧すぎると、堅苦しくなり相手に距離感を与えてしまいます。あまり砕けすぎるのもどうかと思いますが、ある程度相手のペースを見ながら懐に入っていけるとお互いに言いたいこと、言わなければならないことが伝え易くなると思います。」
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もちろん、こちらも手作りです。


“誰から見ても公平な視点を意識する”
-女性が多く働くセンターにおいて、センター長は男女どちらが適しているのでしょうか

「“女性のセンター長は珍しいですね”とよく言われますが、違和感を持ったことはありませんし、男女の違いについても考えたことはありませんが、センター長が男性であっても全然問題ありません。例えば同性である女性のほうがスタッフから話しを聞き易いといった場合は、部下の女性社員が代わりに話を聞いてもらえばいいだけですし、逆に男性のほうが話し易いということもありますので、どちらでもいいと思います。
性別の問題ではなく、誰から見ても公平であろうとする視点を意識しておくことだと思います。」


“挨拶がきちんとできていますね”
-センターで働かれているスタッフの方々に対して、お客様からの評価はいかがでしょうか

「センターをご案内してお客様に一番よく言われるのが“挨拶がきちんとできていますね”ということです。
後はお客様から作業のレクチャーを受ける際に、一緒に担当スタッフも同席して行うのですが、“安心して任せられます、助かります”とのお言葉を言っていただけます。また、“きれいにされていますね”というお言葉もいただきます。どちらもとても嬉しいですね。」


“時間内で仕事を終えられるように”
-今後、物流現場で活躍する女性を増やすために必要なことはなんでしょうか

「女性に限らず、これから就職しようとしている若い人たちが物流業界に入ってこようとしない印象を受けます。なぜかというと勤務時間が読めない、終わりの時間が読めない、休みが少ないといったことが関係していると思います。給料よりも自分の余暇をしっかり取りたいと考えているためだと思われます。
トラックドライバーの場合、午後5時で必ず終わるかというと、道路が混んでいた場合は無理ですよね。そういったところで倦厭する若い人が多いと感じます。これは男女関係ないことです。
弊社では時間内で仕事を終えられるように取り組んでいます。時間通りに終わらせることで、集荷に来てくださる宅配業者の方の負荷軽減、さらには商品をお届けするお客様への納期順守にもつながると思います。
休みや勤務時間をきっちりすることで、女性や若い方々も働き易くなるのではないでしょうか。」


取材後記

 インタビュー前にセンターを視察させていただきました。センター内には、作業し易いように、スタッフの方々が手作りされた作業場が多く見受けられました。また、皆さん明るい表情で働かれており、水谷様のコメントにもありましたが、“みんなが楽しく仕事をしてくれることが嬉しい”まさに水谷様が喜ばれるような作業風景でした。
物流というと肉体労働の多い男性主体の仕事と捉えられがちですが、市場の変化により女性の活躍の領域が増えてきておりますし、女性の活躍が必要な市場へシフトしております。
日本国内の市場においては、インターネット通販の取り扱いが伸びているなか、同センターではB to C向けの通販業務をメインに行っています。
センターで働かれている方が作業スタッフでもあり、消費者でもあるという両面を持ち合わせていることから、常にお客様目線になれる、そういったことが同社における品質、サービスレベルに寄与しているのではないでしょうか。

今回取材させていただいた企業様

会社名:株式会社サンキューコーポレーション
設立:1965年10月25日
資本金:4,000万
代表者:代表取締役 秋山 悟
従業員数:200名(臨時雇用含む)
事業内容:TC型配送、エリア別共同配送、出荷代行業務、物流診断、トランクルーム事業
web site:http://www.0999.co.jp/



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【発行日】

2016/2/8


【執筆者】

田代 三紀子

コンサルティンググループ チームリーダー


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