船井総研ロジ女性コンサルタントによる取材レポート
「物流現場で活躍する女性」

大和物流株式会社
“現場職”編

“まずは挨拶をしっかりと”
-ドライバーの方とコミュニケーションを取ることが多いようですが、何か心がけていることはありますか?

「倉庫へ行くと、ある程度決まった時間に毎回同じ会社のドライバーの方が来られるので、今では顔見知りの仲です。分からないことがあったら教えてもらうこともあります。“あと、○○kgぐらいであれば積めるよ”といった知識や、お客様への納品後に“お客様が納品前に連絡がほしかったと言っていたよ”といった営業的な情報を共有してもらっています。
このように、ドライバーからうまく知識を得ることや、情報収集が円滑にできるようにするために、当たり前のことではありますが、ドライバーの方に対して必ず挨拶をするようにしています。以前は、忙しいときは挨拶どころじゃないと思っていたときもありましたが(笑)今ではドライバーの方が事務所に伝票類を取りにきたときに、“荷物の準備できてる?”“今日は他に納品へいくところある?”と自ら聞いてくれます。
打合せ このような関係性を築くきっかけとしては、まずは挨拶をしないと相手も話しかけにくいのではと思い、ドライバーの方を見かけたら自ら積極的に話しかけるようにしています。最初の一言があれば、その後の会話や業務がスムーズになります。」


“私の強みは接客業のアルバイト経験とイタリア語”
-これまでの経験やスキルで、今の業務に活かされていることはなんでしょうか?

「これまでにも何度かお話ししましたが、仕事をするうえでコミュニケーションの重要さを感じています。その素地を作ったのは学生時代に経験した接客業のアルバイトです。接客業を通じて人見知りをしなくなったこと、初対面の人と話すことにさほど抵抗を感じなくなりました。社会人になり接客業の経験が、コミュニケーションが重要な倉庫での仕事に役立っているのではと感じています。倉庫で黙々と作業をするだけでなく、人との関わりも重要になるので、コミュニケーションを取れる人が活躍できるのではと感じます。

あとは、学生時代にイタリア語を勉強していたと話しましたが、実はその経験が役立ったことがありました。先日、イタリアの家具メーカーの方と話す機会があったとき、なぜか私も同席することになりました。先方はイタリア人でしたが、日本法人担当の方で日本語を話せる方でした。私が通訳することはありませんでしたが、少しイタリア語で会話したり、イタリアに留学した経験を話したりすると、先方も上機嫌になって会話が弾みました。このようなことは滅多にないことですが、よい経験になりました。」


“将来は配車業務をやりたい!”
-今後身につけたいスキル、経験はなんでしょうか?

「倉庫業務における入出荷の管理と作業はできますが、配車業務は経験がないのでできません。やはり配車業務は物流事業で最もお金が動く大事な部分になりますので、重要な仕事であることに間違いありません。配車担当の上司に配車業務を教えてくださいとお願いすれば、教えてもらえると思います。ただ、日々の天候やトラブルの発生状況が配車に影響を及ぼすので、そのようなときの対応を傍で見ていると大変そうだなと思います。倉庫の仕事をしているけど、配車はできないというのは自分の中で納得ができないので、将来的に配車の業務に携わりたいです。配車を担当している上司からは、お客様の希望通りに配車をしてお届けすることができたとき、配車としてのやりがいを感じると聞いています。そういうところを見ると達成感があるのではないかと思います。今の仕事には慣れ、ほぼ決まった仕事をこなすことが多く、そういった意味では刺激が少ないのかなと。配車となると日々突発的なことが起こるので、そういったことに対応できる力を身につけたいです。トラブルには弱いですけどね。」


“現場作業で運動不足解消アピール?!”
-物流の仕事を女性にもアピールするためには、どのような情報発信が必要なのでしょうか

「物流現場というのは倉庫で力仕事をして、というイメージがあったので、業務に携わる前は不安でした。実際のところは、お客様や作業員の方とコミュニケーションを取りながら協力して仕事をしていくものです。女性は、敏感に相手の表情や状況を察知する能力があると思いますので、みんなで協力して仕事を行う中で、周囲のことを気にかけながら仕事をするということに向いているのではないでしょうか。

あとは体を動かすことが好きな人も上手くやっていけるのではないでしょうか。他の同期は運動不足だと言いますが、私は現場作業をやっているので全然運動不足だとは思っていません。この仕事でよかったなと(笑)」


“物流の仕事において女性にできないことはほぼない”

「女性でも物流の仕事の大半はできると思いました。できないことはほぼないです。女性でフォークリフトの操作をしている人も多くいますし。女性のイメージがないだけですね。過去に、ドライバーの方が荷物を運んでほしいということで、私にフォークリフトの操作ができる男性社員を呼んでくるように声をかけてきました。女性の私を見て、事務員だと思ったようです。フォークリフト作業において、男女は関係ないんですけどね。イメージがないだけで、女性ということだけでフォークリフトの操作ができないと思われてしまいました。それも初対面のときだけで二回目以降は、ドライバーの方が直接私に、“これ運んでー!”と頼んでくれます。

女性ではできないことは一つだけだと思います。それは、お客様の荷物を手で運ばなければならないときです。男性二人でやっと持てるものを運ぶ場合、女性が入ると生産性はよくないですよね。ただし、できないことはこれぐらいだと思います。それ以外のことは基本的には一度受け止めて、自分でやってみようという気持ちで取り組んでいます。」



取材後記

 今回取材をさせていただきました浦安物流センターでは川上様の積極的な声かけにより、掃除を当番制にする仕組みを導入し、整理整頓を心がけているようです。これまでは、誰も気に留めなかったことかもしれませんし、些細なことかもしれませんが、川上様が配属されたことで新しい取り組みが始まりました。それはただ掃除をするだけではなく、作業の効率化や安全品質の維持、誤出荷防止といったことから、お客様がお見えになられたときに可能な限りキレイな状態でお出迎えしたいという気持ちの表れです。自分たちの日々の作業だけでなく、作業応援としてスポットで来る社員、日々集荷・配送に来るドライバーの方、センターへ見学に来られる方々を含めて、現場は自分たちの品質をアピールする場と考えていることが、取り組みとして表れているように感じました。

今回取材させていただいた企業様

会社名:大和物流株式会社
設立:1959年8月
資本金:37億6400万
代表者:代表取締役社長 緒方 勇
従業員数:1,382名
事業内容:貨物自動車運送事業、貨物利用運送事業、荷造梱包および解梱事業、工場・倉庫内の諸作業、倉庫業、産業廃棄物収集運搬業、建築工事業、電気工事業、宅地建物取引業、人材派遣業、売電事業
web site:http://www.daiwabutsuryu.co.jp/



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【発行日】

2017/10/3


【執筆者】

田代 三紀子

コンサルティンググループ チームリーダー


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