船井総研ロジ物流コンサルタントの視点

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執筆者:船井総研ロジ株式会社物流コンサルタント     編集/発行:船井総研ロジ株式会社


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配信日: 2019/11/13


第136回 躍進する荷主企業の物流戦略


この1年間で荷主企業からご相談いただいた内容をみると、
「物流体制の見直し」(物流再構築)に関する相談が非常に多いです。
今回はその理由と荷主企業が直面する課題について考察します。


【目次】

1.「物流体制の見直し」(物流再構築)の背景
2.これからの物流の潮流
3.物流体制の見直し(物流再構築)に必要な視点
4.まとめ

 

1.「物流体制の見直し」(物流再構築)の背景

「物流体制の見直し」(物流再構築)の相談が増えた理由の1つに

過去30年間で日本国内の物流アウトソーシングが大きく進み、
荷主企業の物流ノウハウが喪失されたことが挙げられます。


ドライバー不足をはじめとする物流環境の変化によって国内の物流キャパシティが縮小し、
需給バランスが大きく変化し続けることが予測されます。

 

2.これからの物流の潮流

荷主企業の喫緊の課題は、
物流環境の変化に合わせた「物流体制の見直し」(物流再構築)です。


ただ、そこで問題になるのが「解決策」です。
解決策を考えなければならないのは物流企業ではなく荷主企業です。

『ノンコア』と位置付けてノウハウを放り出した『物流業務』が、
30年前には考えられなかった環境の変化によって、
営業利益を圧迫する商売の根幹(=『コア』)に移行しています。


荷主企業は今後の物流環境の変化を予測し、
「コストを精査するノウハウ」
「省人化のための物流設計ノウハウ」
「物流センター運営ノウハウ」
を身につけることが物流体制を再構築する上で必須となります。


実務は物流企業に任せ、
戦略策定や改善の方向性・納品サービスの見直しは荷主企業がコントロールする
これがこれからの物流の潮流です。


荷主企業は大きな局面を迎えていることに気づかなければなりません。

 

3.物流体制の見直し(物流再構築)に必要な視点

荷主企業が「物流体制の見直し」(物流再構築)を検討する際に必要な視点
下記の通りです。


【物流体制の見直し(物流再構築)に必要な視点】
①物流業務の自社領域と子会社領域、パートナー企業(物流会社)領域の見極め
②荷主企業が得意先に約束する納品サービスの抜本的な見直し
③物流コストに対する意識変革


それぞれ解説していきます。

 


①「物流業務の自社領域と子会社領域、パートナー企業(物流会社)領域の見極め」

荷主企業が物流再構築するためには、ノンコアと位置付けて一度は
アウトソーシングした物流業務を現在の物流環境に合わせて見直す中で、
『自社で保有すべき機能』と『他社リソースを活用する機能』
再度置き替えることが求められます。


そのために必要なノウハウの蓄積や人材育成には時間がかかりますが、
国内の物流環境が良化される見通しが無い中で、
いち早く自社で保有することが経営リスクを抑制することにつながります。

 


②荷主が得意先に約束する納品サービスの抜本的な見直し

ドライバーは年間2万人減少すると試算されています。
このまま進行すると、現在83万人のドライバーも5年後には73万人、
10年後には63万人近くに減少することとなります。


約24%のトラック輸送キャパシティが国内から減少する中で
如何に自社の商品を市場に供給するのかを検討すると、
現在のような手厚い納品サービスを維持できないことは誰にでも理解できることです。


その対策として「配送回数の抑制」(納品サービスの見直しの1つ)を検討すること
荷主企業にしかできない取組みです。


しかし、この視点に着手するには本当の企業力が問われます。
今後の経営に本当に必要な取り組みを取捨選択し、得意先に発信する力が求められます。

 


③物流コストに対する意識変革

物流コストは今後も上昇することが予測されます。

今までと同様、物流を「コスト」としてとらえていると、
ビジネス構造を大きく変えることができず、物流コストの上昇が営業利益を圧迫する
=「追い込まれた」状態になります。


一方で、物流を「利益創出するために必要なコスト」として見方を変える企業には
良い回転が生まれます。


見方を変えた企業は、一度は物流コストが膨らんでも、
それに合わせてビジネス構造を変革させ売上を拡大していくことで、
コストを利益創出に転換することが可能です。

 

4.まとめ

物流の潮流を踏まえた「物流体制の見直し」(物流再構築)を進めるには、
ノウハウと物流全体(自社だけではなく業界全体)を考える力が必要不可欠です。

船井総研ロジでは上記2点を身につけることを目的とした
「Funaiオープンカレッジ」を開催しています。

物流管理能力の向上に是非ご活用ください。

 

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筆者
船井総研ロジ株式会社 
ロジスティクスコンサルティング部
部長
渡辺 庸介

 筆者プロフィール




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