船井総研ロジ物流コンサルタントの視点

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執筆者:船井総研ロジ株式会社物流コンサルタント     編集/発行:船井総研ロジ株式会社


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配信日: 2017/11/29


第44回 「言わなくてもわかるでしょ?」は危険です

荷主企業は、物流業務を委託する物流事業者に対して「物流のことなら、
言わなくても経験があるから分かるでしょ?」と思っていませんか?
確かに間違いではありませんが、「言わなくても」というのは少し語弊が
あります。

メーカーであれば工場内の業務を行うにあたり、作業者が場当たり的な行動や
個人の判断が発生するプロセスを防ぎ、正確に均質した業務を実現するための
業務手順書を整備しているかと思います。
それでは、物流業務においてはどうでしょうか。
主業務ではない物流業務の業務手順書を整備している荷主企業は多くはないと
思われます。
これは荷主企業と物流事業者との取引が10年、20年と長く続いていると、
このような状況に陥りやすいです。


物流における「業務手順書」とはなんでしょうか?
例えば、納品先へ商品をお届けする際、指定した場所へ置いてほしい場合、
その場所は敷地内のどこにあるのか分かるような資料です。
これは納品先毎にどのような作業が発生するのか記載されています。
こういった物流条件は、荷主と物流事業者の取引が長いほど、物流事業者への
依存度は高く、業務のブラックボックス化になりやすい状況です。
昨今の値上げやドライバー不足により、現在の物流取引先が半永久的に荷主企業
の業務を継続して行うことができるかどうかの確証はありません。


荷主企業からすると「言わなくても、経験があるから分かるでしょう」という
のが言い分です。
確かに同業界での経験がある物流事業者であれば、ある程度製品の特性上発生
するであろう作業は想定できます。
しかし、荷主企業毎に細かいルールや荷主企業も知らない、納品先と物流事業者
で取り決めたルールが存在しているのが実情です。
先ほど例としてあげました納品場所の指定というのは業界経験有無に関係なく、
新規の物流事業者からすると全く想像もつきません。
それはいくら経験豊富な物流事業者でも、ブラックボックス化されたルールを
全て把握し、理解することはできません。
そのためにも、現在委託している物流業務に関する、業務手順書は荷主側で
準備をすることをお薦めします。
メーカーであれば製品を作って終わりではなく、自社の製品がお客様の元へ
お届けするまで、どのような作業を経て納品されているのか、知っておく必要が
あります。
仮にクレームが発生した際、「納品先でそのような作業をしているとは知らなかった・・」
では言い訳になりません。
営業担当者であれば尚更、知っておく必要があります。
今からでも遅くはありませんので、一度確認してみるのはいかがでしょうか。

 

以上

 

筆者
船井総研ロジ株式会社 
ライン統括本部 コンサルティンググループ
チームリーダー
田代 三紀子

 筆者プロフィール




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