物流戦略策定・拠点配置
ロジスティクス最適化など、持続的な物流体制構築をサポートします。
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飲食小売・サービス業
プロジェクトの概要
- ・既存物流センターの課題解決と、新規物流拠点の立ち上げによる物流体制最適化を実現。
- ・現状分析、データ分析に基づいた最適な委託先の選定、綿密な立上げ準備、業務設計検証、WMS整備、物流課題への包括的なアドバイザリーを実施。
- ・現状の課題解決に留まらず、将来的な事業拡大や変化にも対応できる、持続可能な物流体制構築を支援。
既存の物流センターでは、スペース不足、作業動線の交錯による安全性の問題、そして非効率な作業プロセスが深刻化していました。入荷・保管スペースの不足は作業員のストレスを高め、影響を及ぼしかねない状況でした。さらに、目視検品による精度のばらつきやバラピッキング時の頻繁な滞留は、作業効率を大幅に低下させていました。また、ドライバーへの付帯作業の常態化も、ドライバーの負担増に拍車をかけていました。
こうした状況を打破するため、新規物流センター立ち上げが急務となりました。しかし、既存業務の実態を十分に把握できていないことが大きな障壁となっていました。新拠点の業務設計、最適な委託先の選定、そして円滑な立ち上げ準備を進めるためには、現状の物流体制を詳細に分析し、課題を明確化する必要がありました。
さらに、2024年問題への対応、CO2排出量削減、食品安全衛生といった社会的な要請も無視できません。これらの課題をクリアし、より効率的で持続可能な物流体制を構築することが、今回のプロジェクトの目的となりました。
物流現場の徹底的な調査とデータに基づく分析を行い、物流の現状を詳細に把握し、課題を可視化しました。
経験豊富なコンサルタントがセンターへの訪問、現場担当者へのヒアリング、WMS等のシステム調査などを通じて、業務フロー、タイムフロー、庫内動線、特殊作業、システム機能といった様々な情報を収集しました。
また、入出荷・在庫・配送データ等の各種データを分析し、物量波動、アイテム別出荷傾向、需要予測、人員配置、保管スペースといった物流に関わる様々な側面を定量的に把握しました。
これらの情報を基に、現状の課題を明確化し、改善策を立案するための基礎を構築しました。
最適な物流パートナーとの協働体制構築に向けて、委託先選定時のコンペから新拠点立ち上げまでを徹底的にサポートしました。
コンペ参加企業の提案内容を詳細に確認し、不利益な内容や不備がないかアドバイスしました。提案説明会(プレゼンテーション)を聴講し、各社の提案内容を評価しました。
客観的な視点から委託先を選定し、最適なパートナーシップ構築を支援しました。
また、新拠点での業務開始に向けて、立上準備スケジュール案を作成したうえで、綿密な立上準備の支援を実施。委託先との調整を円滑に進めるための準備を徹底しました。
2024年問題への対応、CO2排出量削減、庭先条件の整備、過積載防止、個建単価への移行、共同配送、モーダルシフトなど、様々な物流課題に対し、多角的な視点から解決策を提案しました。
他社事例、最新技術、制度の活用など、最適なソリューションを提案し、持続可能な物流体制構築を支援しました。
本プロジェクトは、既存物流センターの課題解決と新規物流拠点の立ち上げを通じて、クライアント企業の物流体制を抜本的に改革し、多岐にわたる成果をもたらしました。
既存拠点と同レベルの体制を短期間で構築し、新拠点の立ち上げをスムーズに実現。委託先との連携を円滑化し、立上げ準備やWMS仕様の共有などを円滑に進めました。
作業効率、衛生面、安全品質、作業者の負担軽減などの観点から、具体的に取り組むべき内容を提示。委託先任せになっていた物流現場を客観的な視点で評価することで、今後の改善に向けた取り組むべきことが明確になりました。
補助金制度の活用を社に入れたEVトラック導入の可能性検討や、長距離輸送におけるモーダルシフトの可能性検討など、物流面における環境負荷軽減の提案を実施。環境負荷低減に向けた取り組みをすることは持続可能な物流体制の構築の実現のみならず、企業の社会的責任を果たすことにもつながります。
BCPを策定し、災害時等における事業継続体制を整備。食品安全に関する教育を徹底し、作業手順を見直すことで、食品安全に関する意識向上に貢献しました。共同配送の可能性を検討し、標準化の必要性について検討するなど、将来的な物流効率化に向けた取り組みも積極的に行いました。
これらの成果は、クライアント企業の物流体制を強化し、競争力を高める上で大きく貢献しています。データ分析に基づく課題解決と、委託先との連携強化が、プロジェクト成功の大きな要因となりました。
今回のプロジェクトは、まさに物流体制の革命でした。以前の物流センターはスペース効率の悪さ、作業員の導線問題、検品精度のばらつきなど課題が山積しており、現場の疲弊は限界に達していました。自分たちでは気づいていない問題点について客観的な視点で評価し改善の方向性を導いてくれました。その結果、具体的なアクションや検討につなげることができました。また、現状の課題だけでなく、データ分析によるコスト構造の可視化、個建単価への移行検討、EVトラック導入検討、モーダルシフト検討など、将来を見据えた取り組みも大きな収穫です。データに基づく課題解決と委託先との密な連携は、今後の物流戦略の羅針盤となるでしょう。
新センター立ち上げは当社の最重要プロジェクトであり、既存センターの課題解決と持続可能な物流体制構築が至上命題でした。プロジェクトでは現状把握、業務フロー見直し、委託先選定支援、立ち上げ準備まで一貫したサポートをいただき、現場視察による課題抽出は新センターに不可欠でした。詳細な物量分析は人員配置や稼働時間の最適化につながり、WMS仕様共有や稼働条件明確化など委託先との連携も円滑に進み、スムーズな立ち上げを支えました。